付き合う前の初デートがラーメンでも、脈なしとは限りません。日にちを決めて2人きりで誘われた時点で、気持ちはだいぶこちら向き。ラーメンは、その本気を軽いノリでくるんだ選択なんです。
何を隠そう、僕も付き合う前の初デートでラーメン屋を選んだ男です。しかも、こってりど真ん中の家系ラーメン。過去に戻れるなら、あの日の自分に塩ラーメンを勧めたい笑
それでも、胸のモヤモヤはそう簡単に晴れないもの。
女として見られてないのかも。すする姿を見て引かれそう。食べ終わったら即解散、なんてことも……。
不安が一度に押し寄せると、楽しみなはずの予定が重荷に変わる。けれど、一つずつ切り分けて見ていけば、どれも打つ手が見つかります。当日を迎える前に、ここで片づけておこう。
ラーメンに誘われたのは、女として見られていないから?
初デートといえば、おしゃれなお店での食事。そう思っていたのに、届いたのはラーメンのお誘いでした。がっかりしたり、安く見られた気がしたりするのは、ごく自然な反応です。
ラーメン屋は、友達や同僚とサッと済ませる場所。恋の匂いがしないぶん、自分まで対象外にされたように感じるんですよね。
付き合う前の初デートにラーメンを選ぶ男性心理
男の側から見ると、ラーメンを選ぶ理由は意外と前向きです。僕自身の経験と相談の現場から拾うと、だいたいこの5つに分かれる。
・気軽に誘えて、断られても傷が浅い店を選んだ
・自分の好きな店を、あなたにも知ってほしい
・飾らない場所で、一緒にいて楽な相手か確かめたい
・高いお店で、相手に気を遣わせたくない
・そもそもデート向きの店を知らない
最後のは身もふたもないけど、本当によくある話。店のレパートリーと気持ちの大きさは、まったくの別物です。
見逃してほしくないのは、一つ目。改まったディナーだと、ノーの返事ひとつで男はけっこう深くへこみます。ラーメンなら、振られても、また今度ねと笑って流せる。
気軽さは、本気を隠すための保険になっていることがあるんです。好きな気持ちが強い男ほど、この保険をかけたがる。
本命のラーメンか、ついでのラーメンかは誘い方でわかる
もちろん、友達として誘う男もゼロではありません。見分ける手がかりは、ラーメンそのものより誘い方に出ます。
本命の誘いには、手間をかけた跡が残るもの。数日前から日にちを押さえてくる。
あっさり派かこってり派か、先に好みを聞いてくれる人もいるはず。ここの醤油が一番好きでさ、と店を選んだ理由まで話してくれたら、本命の線が濃い。
では、ついでのラーメンはどう違うのか。当日の思いつきで、今から行かない?と来る誘いは要注意。飲み会の締めに流れで入る一杯も、デートとは呼びにくい。
前もって予定を決めるには、それなりの勇気が要ります。興味のない相手のために、わざわざ休日の昼を空ける男は多くない。
以前、同じ不安で足が止まっていた女性の相談に乗りました。職場の先輩から、初デートにラーメンを提案された20代後半の方です。
脈がないなら、行っても虚しいだけ。断りのLINEは、もう下書きまで済んでいました。
何が怖いのか、一つに絞ってもらう。返ってきたのは、友達扱いだとはっきりすること、という答えでした。
そこで、彼からのLINEを一緒に見返したんです。誘いは1週間前で、土曜の昼を指定。自分が通い詰めている店だと、理由まで書いてある。
こってり系が平気かどうかまで、気にかけてくれている。本命のサインが3つ、しっかりそろっていました。
最悪のケースは、行ってみて本当に友達扱いだった時。かかるのは、千円ちょっとと昼の1時間くらい。落ち込むのは3日ってところかな、と彼女は苦笑いしていたっけ。
結局、彼女は下書きを消して、行きますと返信しました。付き合い始めてから、彼はこう白状したそうです。
「ちゃんとした店に誘って断られたら、立ち直れないと思って」
まさに、あの一つ目の男性心理そのものだったわけです。
行ける日を2つ添えて、OKを返す
脈があるかどうかは、会ってみないと確かめようがない。賭け金が千円と1時間なら、行かない手はないでしょう。
返事は、行ける日を2つ添えてOKすると話が早い。本気の男なら、どちらかの日ですぐ決めてくる。はぐらかされたら、それはそれで一つの判断材料。
楽しみにしてます、の一言があれば、彼の緊張もふっとほどけるよ。
麺をすする音や汗で、幻滅されそう
ラーメンは、どう頑張っても上品には食べにくい料理。できれば見せたくない姿を、初デートでさらすことになる。そう考えて身構えるのは、当たり前の感覚です。
恥ずかしさの中身を、5つに分けてみる
恥ずかしい、というぼんやりした気持ちのままでは、対策の立てようがありません。細かくばらすと、この5つに行き着く。
すする音、スープのはね、汗とメイク崩れ、鼻水、どんぶりに落ちそうな髪。並べてみると、どれも見た目の小さな事故でしょ?性格や人柄を疑われるような話は、ひとつも混じっていない。
彼が見ているのは、あなたの一口目の顔
男の立場から、ちょっと種明かしをさせてください。ラーメン屋に誘った男の頭にあるのは、ほぼ一つだけ。
自分の選んだ店を、あなたが気に入ってくれるかどうかです。すすり方をチェックする余裕なんて、正直言ってほとんど残っていない。
僕もそうでした。彼女が一口目をすする瞬間、横目でガン見。(頼む、うまいって言ってくれ……)と、心の中で手を合わせていたんです。
おいしい、と言われた時の安堵は今でも覚えてる。なのに彼女の汗や口元がどうだったかは、まったく記憶にないんだよね。
好きな店に連れていくのは、男にとって自分の一部を見せるのに近い。おいしそうに食べてもらえたら、自分ごと受け入れてもらえたと思えるんです。
大盛りや替え玉を頼んだら女子力がないと思われる、なんて不安も無用。同じペースで楽しんでくれる相手は、ラーメン好きの男にとって貴重です。音を気にして箸が止まるほうが、よっぽど彼をヒヤッとさせますよ。
ポーチと服で、見た目の事故を先回りする
見た目の事故は、持ち物と服でほとんど防げます。前の晩のうちに、ポーチへ備えておこう。入れておくのは、ヘアゴムとティッシュ、それにシミ取りペン。
服は白を避けて、濃い色か柄物を選べば、スープがはねても目立たない。袖はまくりやすい形がいい。
ラーメン屋のカウンターには、高めのスツールを置く店もあります。タイトスカートだと、座るだけでひと苦労。動きやすいボトムスなら、すっと腰かけられます。
音が気になるなら、レンゲの上に小さなラーメンを作って口へ運べばいい。頼めば紙エプロンを出してくれる店も、珍しくありません。
エプロン姿でラーメンに向かう女性を見たら、僕ならちょっと好きになります。気取らずにいられる相手だって、それだけで伝わってくるから笑
ラーメン屋では、ゆっくり話す時間がない
ラーメン屋にいられるのは、長くても20分ほど。せっかくの初デートがあっという間に終わりそうで、焦るのも無理はありません。
怖いのは短さより、自分を出しきれないこと
この焦りを、もう一段掘ってみます。短いこと自体より、自分の良さを伝えきれないまま終わるのが怖いはず。解散直前の、じゃあまたね、だけで別れる気まずさも混じっています。
ラーメン屋では、食べ終わったら席を立つのが暗黙の了解。後ろに行列ができていれば、長居なんてできない。腰を据えて語り合う場所として見れば、たしかに条件は厳しいですよね。
行列とカウンターは、テーブル席より距離が近い
ただ、ラーメン屋にはレストランにない強みが2つあります。
一つは行列。並んでいる15分は、同じ一杯を待ちわびる時間です。向かい合わずに済むぶん、緊張した2人でも言葉が出やすい。
もう一つがカウンター席。テーブル席だと、2人の間には1メートルほどの距離が空く。
横並びのカウンターなら、肩が触れそうなほど近い。付き合う前の2人が、こんなに自然に隣へ座れる場所はそうありません。
とはいえ、僕はこの絶好の席を台無しにしかけました。緊張をごまかすように麺をかき込み、なんと7分で完食!隣の彼女のどんぶりは、まだ半分も残っている……。
何か話せ、何か話せと焦るほど、頭は真っ白。気まずさに負けて、水を3杯おかわりしていました笑
ところが、あの日いちばん笑ったのは、店を出て駅まで歩いた10分間。短さなんて、そのあとの時間でいくらでも取り返せるんです。
もっと話したかった、くらいで手を振るのは、実は悪くない。話の続きが気になると、人は次に会う理由を自分から探し始めるから。腹八分目ならぬ、会話八分目です。
食後に寄れるカフェを1軒、地図に保存しておく
短さが怖いなら、食べたあとの行き先を1つ持っておけばいい。店の近くのカフェを地図アプリで探して、保存しておくだけです。
食べ終わったら、口直しに甘いもの食べたくない?と誘ってみる。ラーメンのあとのデザートなら、誘う側も誘われる側も気がラク。
行列で使う話題も、1つ準備しておこう。ハマったきっかけを聞けば、ラーメン好きの男は話が止まらなくなります。
お会計でもたついて、気まずくなりそう
奢ってもらっていいのか、割り勘にすべきか。図々しいとも、可愛げがないとも思われたくない。たった1000円ほどの話でも、初デートだと妙に緊張する場面ですよね。
奢りか割り勘かで、印象が決まってしまいそう
気がかりなのは、金額より評価のほう。出すのが早すぎても遅すぎても、どこか間違えたようで落ち着かない。
でも、その評価を決めるのは彼の価値観。こちらが口を出せる領域ではありません。手が届くのは、どう受け取って、どうお礼を返すかだけ。
券売機の前の気まずさは、数秒で終わる
券売機で先に食券を買う店なら、伝票を奪い合う場面はそもそも起きない。ラーメンは、初デートの中でも会計で揉めにくい食事なんです。
ちなみに僕は、あの家系の券売機で大失敗しています。彼女の分まで払おうと一万円札を突っ込んだら、機械が受けつけない。何度入れても、ウィーンと吐き出されるだけ……。
見かねた彼女が、千円札でさっと2人分を買ってくれて、僕の見せ場は消滅。(終わった、ダサすぎる)と固まる僕。彼女は、ごちそうはまた今度ね、と笑っていました。
会計でつまずいた時の最悪は、せいぜい数秒の気まずさ。ラーメン代のもたつきで関係が壊れた話なんて、聞いたことがない。うまくいけば、2人だけの笑い話として残ります。
千円札を2枚、財布に入れておく
券売機によっては、一万円札やカードが使えないことがあります。千円札を2枚ほど、財布に忍ばせておこう。
彼が払ってくれたら、ありがとうと素直に受け取ればいい。そのうえで、食後のコーヒーはこっちに出させてね、と伝える。借りをすぐ返す流れにすれば、デートの時間まで延ばせます。
ラーメン仲間のまま、次につながらなかったら
楽しかったのに、恋愛っぽい空気にはならなかった。このまま、ラーメンを食べに行くだけの仲で終わるんじゃないか。
気楽だったぶん、恋に進むきっかけを取りこぼした感覚が残る。そのもどかしさ、よくわかります。
友達止まりになるのは、2回目の口実がないから
その心配を一枚めくってみる。本当に避けたいのは、2回目が来ないこと。また会う理由がなければ、どんな関係もそこで止まってしまう。
付き合うかどうかは、2人の気持ちが決めること。あなたの意思だけでは進められません。そのかわり、次に会う約束の種をまいておくのは、一人でもできる。
ラーメンほど、次の約束を作りやすい食事はない
ここで、ラーメンの初デートならではの切り札を一つ。ラーメンには、醤油、塩、味噌、豚骨、つけ麺と、ジャンルが山ほどあります。
今日は醤油だったから、次は味噌。この店もいいけど、推しの店にも案内したい。食べ終わったそばから、次の口実が勝手に生まれてくるんです。
僕の家系デートも、最後はここに救われました。駅へ向かう途中、彼女がぽつりとつぶやく。
「次は、あっさり系がいいな」
(やっぱり重すぎたか……もう次はない)と、僕は一瞬で絶望。それが2回目のデートへの誘い水だと気づいたのは、帰りの電車の中でした。まさか、向こうから次を用意してくれていたなんて!
慌てて塩ラーメンの名店を調べ、その夜のうちに誘い直しました笑
今思えば、券売機の前からずっとサインは出ていたんだよね。
高級レストランの初デートだと、次はどこにするかでまた頭を抱える。ラーメンなら、別の味を食べに行こう、がそのまま次の約束になる。2回目のデートに最も近い初デート、と言っていいくらいです。
別れ際に、次に食べたい一杯を口にする
別れ際に、次は担々麺も一緒に行きたいな、とさらっと口にしておこう。脈があれば、彼はかなりの確率でその球を拾ってきます。
拾われなかったとしても、ただの食べ物の話。気まずさなんて、一晩寝れば消えています。
帰宅したら、その日のどんぶりの写真を彼に送るのも手。おいしかった、ありがとう、の言葉があれば、次のやりとりがすんなり始まります。
初デートの前夜、行くのをやめたくなる
予定が近づくほど、わくわくより緊張がふくらんでいく。行かなければ、失敗することもない。
そんな考えがよぎるのは、気持ちが弱いせいじゃありません。人は、何かを得る喜びより、失う痛みのほうを強く感じるようにできているから。
緊張の正体は、わからないことの多さ
緊張をほどいてみれば、出てくるのはわからないことの寄せ集め。どんな店なのか、何を頼めばいいのか、行列で何を話せばいいのか。
わからない部分が多いほど、頭は最悪の展開で空白を埋めようとする。裏を返せば、わからないことを1つ消すたびに、緊張も1つずつしぼんでいきます。
店の混み具合は選べない。下調べは選べる
彼の当日の機嫌や、店の混み具合は、今からどうこうできません。一方、メニューの下調べや話題の準備なら、今夜のうちに片づく。
僕の経験では、緊張のピークは待ち合わせで彼女の顔を見たあたり。食後に並んで歩き出すころには、嘘みたいに普通に話せていた。怖い時間は、思っているよりずっと短いんです。
おすすめの一杯を、彼に聞いてみる
今日できる一番小さな一歩は、LINEを1通送ること。その店で外せない一杯はどれか、それだけ聞いてみよう。
「当日なに頼むか迷いそう。おすすめある?」くらいの軽さで十分です。
好きな店のことを聞かれて、うれしくない男はまずいない。少なくとも僕なら、秒で長文を返します笑
返ってきた文章の熱量で、彼の本気度も測れる。頼むメニューは決まるし、当日の話題まで一つ手に入ります。
トーク画面を開いて、この一文を打ち込むところまで。今日やるのは、それだけでいい。

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