本能的に惹かれる、と説明されている特徴の多くは、生まれ持った属性ではなく、その時の状態として表れているもの。
状態なら変えられる。だから、本能という言葉を見て諦める必要はない。中身を開けると、動かせる項目がかなり残っている。
並んでいる特徴を仕分けて、手をつける場所を決めよう。読み終わる頃には、今週やることが一つ決まっている。
本能的に惹かれるとは、何を指しているのか
この言葉には、少しやっかいな性質がある。
説明が止まった時に、本能という言葉が出る
なぜ惹かれるのか説明できない時、人は本能という言葉を使う。理由が分からないことに、名前を付けて処理している。
名前が付くと、説明が終わったように感じる。ただ、実際には何も説明されていない。中身はそのまま残っている。
しかも、本能と言われた瞬間、変えられないものとして扱われる。ここで思考が止まる。
中身を開けると、説明できる要素が並んでいる
健康そうに見える、清潔感がある、笑顔がいい、余裕がある、声が心地いい。よく挙げられる特徴を並べてみると、どれも説明できる形をしている。
健康そうに見えるのは、睡眠と姿勢と肌の状態が出ているから。余裕があるように見えるのは、生活に隙間があるから。
本能という一語でまとめられていたものが、分解すると具体的な項目になる。
本能で片づけられていた部分を書き出す
今日やるのは書き出しだけ。自分が本能だから仕方ないと思っていた項目を、思いつく限り書く。
書いてみると、いくつかは説明できることに気づく。気づいた時点で、それは変えられる可能性のある項目に移る。
紙に書くだけなので、誰にも何も伝わらない。
挙げられる特徴は、属性と状態に分かれる
ここが記事の中心になる。
動かせないものと、今日から動かせるもの
特徴リストに並ぶ項目は、二種類ある。
一つは属性。顔立ち、骨格、身長、声の高さ。生まれ持ったもので、簡単には動かない。
もう一つは状態。睡眠の量、姿勢、肌の調子、機嫌、話す速度、時間の余裕。これは日々変わるもの。
同じリストに並んでいるので、混ざって見える。ただ、扱い方はまったく違う。
状態のほうが、実は多い
私も、特徴リストを何度も読んだ時期がある。読むたびに落ち込んだ。当てはまらない項目ばかりが目に入ったから。
ある時、リストを二つに分けてみた。生まれつきのものと、今日から変えられるもの。
半分以上が後者だった。睡眠、姿勢、声の出し方、機嫌。全部、自分の生活の中にある項目だった。
分けた瞬間、落ち込む対象が半分に減った。
リストを二つに仕分ける
やることは仕分けだけ。どこかで見た特徴リストを一つ持ってきて、二列に分ける。
動かせない列と、動かせる列。動かせる列のほうが長いはず。
そこが、時間を使うべき場所になる。
状態として現れるものは何か
動かせる側の中身を具体化しておこう。
睡眠、姿勢、声、機嫌、余裕
睡眠は、肌にも表情にも出る。眠っていない人の顔は、本人が思っている以上に伝わる。
姿勢は、体のラインと印象の両方を変える。背中が丸いと、疲れて見えるし、自信がないようにも見える。
声は、高さではなく出し方。喉が締まっていると、こもって聞こえる。
機嫌は、その場の空気を決める。一緒にいて楽な人かどうかが、ここで判断される。
余裕は、予定の詰まり方から出る。常に急いでいる人には、近づく隙間がない。
一日では変わらないが、一週間では変わる
どれも、一晩で劇的に変わるものではない。ただ、一週間続けると差が出る。
睡眠を三十分増やすだけで、顔色と機嫌が変わる。姿勢を意識するだけで、印象が変わる。
顔立ちを変えるより、はるかに速い。しかも金もかからない。
一つだけ選んで、一週間試す
やることは一つだけ。五つのうち、一番手をつけやすいものを選ぶ。
全部やろうとすると続かない。一つなら、一週間は持つ。
相談を受けた女性は、外見を変えることに集中して疲れていた。生活のほうを整えてもらったら、周囲の反応が先に変わった。本人の顔は何も変わっていなかった。
属性のほうは、どう扱うのか
動かせない側の扱いも決めておきたい。
動かせないものに時間を使うと、他が止まる
顔立ち、骨格、身長。ここを考えている時間は、結論が出ない。出ないので、いつまでも続く。
続いている間、動かせる項目に手がつかない。時間の配分として損をしている。
考えないようにするのは難しいけれど、考える時間を減らすことはできる。
比べる相手を減らす
属性を気にする時間が増えるのは、たいてい比べている時。SNS、街ですれ違った人、友人。
比べる材料が多いほど、気になる項目が増える。材料を減らすと、気になる量も減る。
見る回数を減らすだけで、かなり変わる。
気にしている項目を一つ、保留にする
やることは保留。一番気にしている項目を一つ選んで、今月は考えないと決める。
なくすのではなく、保留にする。考えたくなったら、来月考えると決めて置いておく。
置いておくだけで、そこに使っていた時間が戻ってくる。
特徴リストを読むほど、落ち込むのはなぜか
最後に、読み方そのものを扱っておきたい。
当てはまらない項目だけが目に入る
リストを読む時、人は当てはまらない項目に目が止まる。当てはまっている項目は、素通りする。
十項目のうち七つ当てはまっていても、残り三つだけが記憶に残る。だから、読むほど足りない気持ちになる。
これはリストが悪いのではなく、読み方の性質になっている。
読む時間が、動く時間を食っている
調べている間は、何かをしている感覚になる。だから、動いていないことに気づきにくい。
一時間調べるより、一時間早く寝るほうが、状態には効く。ただ、調べるほうが楽なので、そちらに時間が向かう。
ここは意識して切り替える必要がある。
読むのを一度やめる
やることは停止。特徴を調べるのを、一週間だけやめる。
その一週間で、動かせる項目を一つだけ試す。読むのをやめた時間が、そのまま試す時間になる。
比べる材料も入ってこないので、落ち込む回数も減る。
今日は、これ一つだけ
今週、寝る時刻を三十分だけ早める。それだけ。
私の場合、一番効いたのがこれだった。顔が変わったわけじゃない。ただ、人の反応が変わった。肌も機嫌も、表情の出方も、睡眠が足りているかどうかでかなり動く。
本能的に惹かれると言われている項目の多くは、健康そうに見えるかどうかに関わっている。そして健康そうに見えるかどうかは、寝ているかどうかでかなり決まるよ。

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